近年の集中治療室(ICU)における治療戦略の発展により、重症疾患患者の生存率は飛躍的に向上しました。その半面、重症であるがゆえにICUを退室してもその後に深刻な機能障害を残すことも多く、リハビリテーションが長期にわたり必要になることがあります。その原因のひとつとして、筋力低下を主体とした機能障害であるintensive care unit acquired weakness (ICUAW) が近年注目されています。
ICUAWの予防に対する介入策には、包括的な医療、あるいは包括的なリハビリテーション体制が必要となりますが、現在、ICUで十分な対応や対策ができている施設は少ないです。その原因として、ICUで業務にあたるスタッフにおいて、ICUAWに対する正確な知識と介入経験が絶対的に不足していること、ICUにおける患者のアウトカムとそれを達成するためのストラテジーが共有化できていないこと、組織体制の問題などが挙げられます。
このような問題点を解消し、ICU重症患者の運動機能や精神活動、日常生活ならびにQOLの向上を図るためには、ICUの専門職種による集学的な取り組みや多角的かつ有機的な相互啓発の場が必要となります。本会は、ICUにおける実践的リハビリテーションの定着を目的とする研究会として、『早期リハビリテーション研究会』を設立しました。
早期リハビリテーション研究会
集中治療領域からリハビリで、
社会復帰を目指します。
早期リハビリテーション研究会 役員紹介
顧問 | 西田 修 | 藤田保健衛生大学医学部 麻酔・侵襲制御医学講座 教授 |
---|---|---|
顧問 | 松田 直之 | 名古屋大学大学院医学系研究科 救急集中医学分野 教授 |
代表 | 飯田 有輝 | 厚生連海南病院 リハビリテーション科 |
代表 | 小島 朗 | 名古屋大学医学部付属病院 |
事務局 | 小林 聖典 | 名古屋大学医学部付属病院 リハビリテーション部 |
石井 房世 | 名古屋市立大学病院 | |
伊藤 武久 | 厚生連海南病院 リハビリテーション科 | |
小川 智也 | 公立陶生病院 中央リハビリテーション部 | |
河合 佑亮 | 藤田保健衛生大学病院 | |
河野 裕治 | 藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院 リハビリテーション部 | |
西嵜 政仁 | 藤田保健衛生大学病院 | |
畑迫 伸幸 | 厚生連海南病院 集中治療部 | |
林 久恵 | 星城大学 リハビリテーション学部 | |
宮下 照美 | 藤田保健衛生大学病院 | |
水谷 公司 | 藤田保健衛生大学病院 リハビリテーション部 | |
渡辺 伸一 | 名古屋医療センター |